カテゴリー「オンライン資格確認」の31件の記事

2024年11月28日 (木)

マイナ保険証による公費情報の取得について(PMHへの対応)

カルテメーカーの新しいバージョン(20.4P40.104)で、マイナ保険証による公費資格情報の取得に対応しました。

とても画期的で便利な事業なのに、なぜか全然周知されていないのですが、12月のマイナ保険証への一本化と同時に、先行実施自治体では、公費の資格情報もマイナ保険証(マイナンバーカードでの受診)で取得できるようになります。

公費(医療費助成)資格情報は、オンライン資格確認システムを通して取得するのですが、オンライン資格確認システムとは別のデジタル庁が主導するPMH(Public Medical Hub:自治体・医療機関等をつなぐ情報連携システム)で管理されており、そのシステムから情報を取得します。

自治体・医療機関等をつなぐ情報連携システムPublic Medical Hub:PMH

検証事業としては2023年から始まっており、2024年12月から本格運用がはじまります。とはいっても、まだまだ試験運用的な感じは拭えません。参加自治体は180あまり、開始時期も来年3月からという自治体が多いです。

令和6年度(2024年度)先行実施事業採択自治体一覧

各自治体における運用開始予定日及び運用開始日一覧

扱う公費も全てではありません。現時点では、国の公費のうち、難病(54)、小児慢性(52)、結核患者(10、11)、未熟児養育(23)、自立支援のうち、精神通院(21)、厚生医療(15)、育成医療(16)に対応。地方単独の公費としては、こども障がいひとり親その他に対応しています。

現時点では限定的ではありますが、順次対応する公費も自治体も増えて将来的には全国の自治体が対応するものと思われます。これにより、マイナンバーカードで受診すると完全にペーパーレスかつ自動で新患のカルテ登録や再診時の資格確認が完了することになります。

 

公費情報の取得方法(運用の実際)

PMHに対応しても、基本的に従来の運用となんら変わりはありません。変化する部分は公費資格情報が取得された場合、公費負担者番号と公費受給者番号欄に自動的に番号が入る点と、それらの情報が変化した場合に、医療保険の資格情報が変化した時と同じように、チェックのダイアログが開く点です。要は従来の資格情報に公費情報も含まれるようになったと思っていただければ間違いありません。

20241128-170639

公費資格情報が取得できた場合、新患登録をすると公費負担者番号と公費受給者番号も自動的にはいります。

公費の資格情報は、マイナ保険証(マイナンバーカードを顔認証端末で使用した場合)の時だけ取得できます。医療保険のように保険証の券面情報での資格の有無や正当性の照会はできません。

ですので、医療保険のように頭書画面の「資格確認」ボタンを押しても公費の確認はできません。公費番号をいれてもエラーが返ってくるだけです。医療保険の部分だけは従来通りに確認できます。

なお、医療扶助(12)だけは別で、この公費だけは医療保険と同じ扱いになり券面情報で資格確認ができます。

公費情報には、歯科では扱えない公費情報も含まれます。国の公費の大部分は歯科での取り扱いがないので、そのような公費は反映されないようになっています。難病、原爆、自立支援に関しては歯科での取り扱いが可能な部分がありますので、それらは設定により取り込むことが可能になります。設定編で解説します。

 

公費受給者証の表示

資格情報が違った時の確認画面あるいは、頭書の資格確認の履歴画面に「公費」ボタンが新設されています。このボタンを押すことで登録されている公費の資格情報が表示できます。

20241128-164912

公費の確認画面では、左側に電子カルテが使う構造化されたデータが表示され、右側には紙の受給者証とまったく同じの券面の情報(画面)が表示されます。

左側の情報は、主に公費の一部負担金の計算等に利用する情報です。右側のは紙の受給者証と同じですですので、例えば54難病で対象となる病名等は右側の券面情報で確認することになります。

20241128-165054

資格情報に違いがあるなどの時に表示される確認画面では「公費」ボタン以外に「差分」ボタンが表示されます。このボタンで前回取得した公費資格情報と今回の公費資格情報を比較して違いがある部分を赤くハイライト表示します。

データ部分と券面部分は上のタブボタンで切り替えて表示します。

20241128-165636

 

PMH対応への設定:カルテメーカーの設定

PMH対応機能は別途ライセンスが必要です。ライセンスは直メールで私までお申し込みください。

サーバーにて、Macなら「カルテメーカー」メニューから「環境設定」、Winなら「ファイル」メニューから「設定」を選んで設定画面を開いてください。

上のタブから「資格確認」を選んで「資格確認」ページにします。

20241128-85832

ライセンスが有効化されていれば「オン資格(PMH)ライセンス有」と表示されます。

PMHで設定する部分は「対応公費」のチェックです。上記のように歯科で対応可能な国の公費に対して対応するかどうかをチェックします。自立支援難病指定医療機関となっている場合にチェックします。原爆は特に指定医療機関等はありませんが、通常扱うのであればチェックします。

 

PMH対応への設定:オンライン資格確認システムの設定

PMH対応機能を有効化するには、次のようにオンライン資格確認システムにログインして環境設定を変更する必要があります。


オンライン資格確認システムに「管理者」でログインします。

ログインしたら「環境設定情報更新」を押します。

397

一番下のほうの「医療費助成機能」のプルダウンメニューを「利用する」にして、

更新」ボタンを押します。

ログアウトし、オンライン資格確認端末を再起動します。

これで、地域の自治体がPMHに対応していれば、公費情報を取得可能になります。

399

 

以上

 

 


歯科電子カルテシステム・カルテメーカー は利用料月額16,500円(税込)
MacとWinの両方で利用可能な電子カルテです。介護保険にも対応してます。

カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。

 

| | コメント (0)

2024年6月11日 (火)

訪問診療でのオンライン資格確認方法(居宅同意取得型)

カルテメーカーは訪問診療でのオンライン資格確認(居宅同意取得型)に対応しました。

訪問診療でのオンライン資格確認は、通常のオンライン資格確認と違ってあまり広報されていないので、まずはどのようなものかを解説していきます。

 

訪問診療でのオンライン資格確認(居宅同意取得型)とは

訪問診療でのオンライン資格確認では、顔認証端末を患家や施設に持っていくことは不可能なので、マイナンバーカードは使えず保険証による資格確認しかできませんでした。このため、保険証が資格を失っている場合は、最新の資格情報を得ることはできませんし、診療・手術・薬剤情報などの医療情報や特定健診情報を取得することもできませんでした。

そこで開発されたのが「居宅同意取得型のオンライン資格確認」です。顔認証端末の代わりにスマホでマイナンバーカードを読み取り、資格情報の確認と各種情報取得の同意を得る方法です。

顔認証端末の代わりにスマホを使うのですが、顔認証端末と違ってその場で資格情報が表示されるわけではありません。資格情報を取得するための同意と各種医療情報を取得するための同意を確認するだけです。

資格情報や医療情報の取得は、医院に帰ってからオンライン資格端末あるいは連携したレセコン、電子カルテを使って行います。

Untitled-7_20240610135301

マイナンバーカードを使うので最新の資格情報や、医療薬剤、健診情報を取得できますが、この確認操作を毎回、訪問時に行うのは限られた時間で治療する訪問診療では現実的ではありません。そこで、このスマホでの確認操作は初回だけとし以後一定期間(通常は3ヶ月)は同意を得たとして再度の同意操作は必要ない仕組みになっています。

同意を得た3ヶ月間の間は必要なタイミングで資格確認や医療、健診情報の取得が追加の同意なしに行うことができます。

同意を得ている間は、マイナンバーカードを預かっているような状態になると考えるとよいでしょう。

治療が終了した場合、期間の途中で同意を医院側から取り消すことができます。

 

前準備1:オンライン資格確認システムの設定

この居宅同意取得型のオンライン資格確認を利用するには事前準備が必要です。

最初にオンライン資格確認システムの設定を変更します。


オンライン資格確認システムに「管理者」でログインします。

ログインしたら「環境設定情報更新」を押します。

240

一番下のほうの「訪問診療等機能」のプルダウンメニューを「利用する」にして、

更新」ボタンを押します。

この状態で一旦ログアウトします。

なお、利用を開始してから「利用しない」に変更するとそれまでに得られていた同意がすべて取り消されますのでご注意ください。

242

 

前準備2:スマホの準備

次に訪問先で使うスマホのwebサービスを取得します。

webサービスですので、いわゆるスマホのアプリとは違ってアプリをストアからインストールするのでなく、webサービスのアドレス(URL)を取得し、それをブックマークするか、ショートカットを作成します。


オンライン資格確認システムに「管理者」でログインします。

最初のメニュー画面の項目が増えてると思いますので、一番下までスクロールしてください。

医療機関別URL取得・変更」を押します。

244

webサービスのURLが表示されます。中央の二次元バーコードをスマホで読み取ってください。カメラアプリ等で読めます。

URLは医院独自のものになります。

245

読み取ったURLをタップしてwebサービスを開きます。

このような画面(左端)がwebブラウザ(safari等)に表示されます。

iPhoneでしたら、図のようにタップしていき、このサービスのアイコンをホーム画面に登録します。

訪問先ではこのアイコンをタップして、このwebサービスの画面を開きます。

 

Untitled-8_20240611143101

 

前準備3:マイナポータルアプリのインストール(アップデート)

マイナンバーカードの読み取りと認証には「マイナポータル」アプリを利用しています。

忘れずに「マイナポータル」をインストールしてください。また最新バージョンでないと正しくマイナンバーカードを認識できない場合がありますので、アップデートも忘れずにしてください。

 

以上で事前準備は完了です。

Img_3287

 

 

 

 

訪問先での操作

以上で準備が整いました。これからは訪問診療時の操作方法となります。


訪問先にはこの準備したスマホを持っていきます。訪問先ではマイナンバーカードを用意してもらいます。

スマホのホーム画面で、先ほど作ったアイコンをタップしてwebサービスを開きます。

一番下までスクロールすると「同意登録をする」というボタンがありますので、これをタップします。

 

Untitled-16_20240611144601

同意登録画面になります。少しスクロールすると「すべての項目に同意する」ボタンが表示されますので通常はこれを押して全部に同意します。

スクロールしていくと、個々の同意項目が表示されます。それぞれ別個に「同意する」「同意しない」を選択可能ですので、必要に応じてタップして同意の有無を確認していきます。

 

同意項目を確認しつつ最後までスクロールすると「同意内容を確認する」ボタンがありますので、これをタップして次に進めます。

Untitled-17_20240611145001

同意登録内容の確認の画面に変わります。

同意項目に間違いがないかスクロールしながら確認してください。

修正したい項目があった場合は「選択内容を修正する」をタップして、前の画面に戻り修正してください。

問題なければ「同意内容を登録する」をタップします。

Untitled-18_20240611145301

マイナポータルアプリに移行してパスワード入力画面になります。

パスワードを患者さん、あるいはご家族に入力してもらってください。

入力するとマイナンバーカード読み取り画面になりますので、指定された場所にマイナンバーカードをかざして「読み取り開始」をタップします。

 

*パスワードは3回間違えるとカードがロックしてしまいます。ご注意ください。

Untitled-19_20240611145701

カードの読み取りが開始されます。しばらくすると完了のチェックマークが表示されます。

Safari(webブラウザ)に戻ってください」と表示されたらタップして戻ります。

この画面が表示されたら完了です。後の操作は医院に帰ってからになります。

Untitled-20_20240611151601

 

 

 

 

医院に帰ってからの操作

治療が終わり医院帰ってきてからの資格確認の操作です。


医院に帰ってきたら、カルテメーカーを起動しパレットメニューから「訪問資格パレット」を開きます。

20240611-160641

左下の「資格取得」ボタンを押します。

資格取得処理が開始されます。15〜45秒ほど取得にはかかります。

 

訪問診療当日ではなく、後日にこの確認操作をする場合は資格取得ボタンの上の取得期間を変更してスマホで同意操作をした日を含めるようにしてください。

20240610-213723

取得に成功するとスマホで同意確認を行った患者さんがリストに表示されます。

表示されたら、その患者さんをクリックし詳細を表示させます。

20240610-213742

既存の患者さんで資格に問題がない場合

すでに保険証等で資格確認しており患者番号との紐付けが完了していて、資格に問題がない場合は、このように何もエラーが報告されず資格情報が表示されます。

訪問診療での資格確認の場合、同意内容が赤枠のように表示されます。

20240610-214544

既存の患者さんで資格に問題がある場合

すでに保険証等で資格確認しており患者番号との紐付けが完了しているけど、資格情報に問題がある場合は、このようにエラーの報告表示になります。この場合は、指定された「頭書」ボタンを押します。

20240611-163636

この訪問資格パレットの裏にカルテが表示されるとともに、資格確認の修正画面が表示されますので、あとは通常の資格確認と同様に指示されたボタンを操作して資格情報の更新を行なってください。

20240611-163632

既存の患者さんで、まだ紐付けされていない場合

紐付けされてない資格確認結果が返ってきて、既存の患者さんに該当する可能性のある方が存在した場合はこのような画面になります。

この場合、指示に従って「患者選択」ボタンを押します。

20240610-214400

この場合もカルテが背面に開き、資格確認の修正画面が表示されます。紐付けするように指示されますので、それに従って紐付け処理をします。

20240610-214412

新患の場合

紐付けされていない資格情報で、既存の患者さんでない場合は新患として登録します。

この場合、指示に従って「新患登録」ボタンを押します。

以後の流れはマイナンバーカードで新患が受診した時と同じような感じになります。

20240610-215605

患者番号の確認ダイアログが表示されますので、確認して「登録」ボタンです。

20240610-215624

新患のカルテが作成され表示されます。訪問確認パレットの背面にカルテ画面が開きますので、続けて頭書への追加入力等をする場合は訪問確認パレットを閉じるか移動するかしてください。

20240610-215652

 

 

 

 

2回目以降の訪問診療

2回目以降の訪問診療ではスマホでの同意確認は必要ありません。

医院に帰ってきてからのカルテ入力時には、自動的に来院時の資格確認が行われます。

居宅同意を得ている場合は、来院時の自動確認は「訪問診療モード」で行われます。

訪問診療モード」の場合、現状の資格が失われて新しい保険資格を得ている場合は、その新しい資格情報が得られます。その場合は、保険証が更新されているというエラーが表示されて資格情報の更新画面になりますので、それに従って保険証情報を更新します。

同意期間が終了した後は、通常モードでの資格確認になります。

20240611-172510_20240611180301

 

 

訪問診療時の頭書からの資格確認

居宅同意を得ている場合、頭書の「資格確認」ボタンを押して資格確認する場合のダイアログには「訪問診療」にチェックがつきます。

このチェックをつけて資格確認をすると「訪問診療モード」で資格確認が行われます。

居宅同意を得ていない場合で、このチェックを付けて資格確認をすると、たとえ正しい資格があったとしても「資格なし」の結果になります。

居宅同意を得ていて、このチェックを外して資格確認する場合は「通常モード」になりますので保険証で資格確認したのと同じ結果になります。

資格確認履歴を操作するなどして誤って過去の同意資格情報を削除してしまうと、居宅同意を得ているのに訪問診療のチェックが付かないということがあります。この場合は、訪問診療のチェックを付けて資格確認をしてください。正しい訪問診療での資格情報が得られれば以後はまた自動でこのチェックが付くようになります。

20240611-174051_20240611180101

 

 

医療情報の取得時

診療・手術・薬剤・健診情報を取得時にも「訪問診療」のチェックがあります。頭書からの資格確認と同様に居宅同意を得ている場合は、自動的にチェックがついて「訪問診療モード」で医療情報を取得します。

訪問診療モード」では、いつでも好きなタイミングで医療情報を取得できます。訪問の前にチェックしてから診療を開始するなどといった新しい活用法ができます。

居宅同意を得ていても、このチェックを外して取得をしようとすると同意なしとなりますので、同意を得ている場合はこのチェックをつけて情報の取得をしてください。

20240611-175939

 

 

同意の取り消し

一連の治療が終了し訪問しなくなった場合は、居宅同意を取り消します。

頭書を開き、資格確認ボタンの上の方の「取消」ボタンを押します。

このダイアログが開きますので、確認して「同意取消」ボタンを押すと同意の取消処理が行われます。

同意を取り消すと訪問モードでの資格確認、医療情報の取得ができなくなります。

取消後に再び訪問診療を行う場合は、もう一度訪問先でマイナンバーカードで同意を取得してください。

20240611-175306

以上

 

 


歯科電子カルテシステム・カルテメーカー は利用料月額16,500円(税込)
MacとWinの両方で利用可能な電子カルテです。介護保険にも対応してます。

カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。

 

| | コメント (0)

2024年3月 2日 (土)

オンライン資格確認システムの環境設定情報更新

医療情報取得、オンライン医療扶助資格確認等のサービスを使うには、オンライン資格確認等システムの環境設定情報を修正する必要があります。今回はその修正方法を解説します。

 

オンライン資格確認システムに「管理者」でログインする

デスクトップの「オンライン資格確認等システム」のアイコンをダブルクリックして開きます。

アイコン(ショートカット)が見つからない場合は、ブラウザ(Edge)で次のURLを開いてください。そして、このURLのショートカットを作っておくと良いでしょう。

https://hweb.oqs.onshikaku.org/web/

213

 


ブラウザ(Edge)が開き、証明書を要求してきますので、クリックして選択し「OK」ボタンを押します。

216

 


起動画面になるので「システムの利用を始める」をクリック

217

 


ログイン画面になるので「管理者」のアカウント名パスフレーズを入力し「ログイン」ボタンを押す。

219_20240302190901

 

環境設定情報の修正

ログインするとメニュー画面になります。
右上をみて「管理者」でログインしていることを確認します。違うならログアウトして改めて管理者でログインし直してください。

管理者でログインしていれば右下に「環境設定情報更新」というメニューが表示されていますので、これをクリックします。

220

 


環境設定情報更新画面になります。

変更が必要な項目をクリックし、プルダウンメニューから新しい設定を選びます。
例では、「医療扶助情報」を「利用する」に変更しているところです。

223_20240302190201

 


現状(2024/3/2時点)では
 手術情報
 薬剤情報
 診療情報
 特定検診情報
は「利用する」にしておいてください。

医療扶助情報は医療扶助のライセンスがある医院だけ「利用する」にします。

222_20240302190301

 


修正が終わったら、一番下までしクロールして「更新」ボタンをクリックします。

226

 


確認ダイアログが表示されるので「OK」をクリックします。

233

 


更新完了と再ログインのを促すダイアログが出ますので「OK」をクリックします。

234_20240302190001

 


右上の「ログアウト」ボタンを押して、ログアウトします。

235

 


ログアウトしたら、オンライン資格確認端末を再起動します。

再起動したら、設定完了です。

238

 


以上

 

 


歯科電子カルテシステム・カルテメーカー は利用料月額16,500円(税込)
MacとWinの両方で利用可能な電子カルテです。介護保険にも対応してます。

カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。

 

| | コメント (0)

2023年9月 9日 (土)

新しいオンライン請求方法(操作編)

オンライン資格確認端末でレセプトのオンライン請求ができるうようになったことで、より簡単にレセプトのオンライン請求ができるようになりました。一方、オンライン請求をした場合、原則、返戻処理もオンラインで行うことになります。

カルテメーカーは、請求も返戻処理も対応していますが、オンライン請求用端末とカルテメーカーの間に直接的な連携機能がないため、特に返戻ファイルの取り扱い等が少々面倒でした。今回のアップデートではオンライン請求用端末(オンライン資格確認端末を請求用端末として利用することを前提としてます。)と連携することでより効率的に業務を行えるように改善しました。

「操作編」ではこの機能をつかったレセプト請求の方法を解説していきます。事前の設定方法は「設定編」をご覧ください。

 

通常のレセプト請求業務を行う

パレットメニューから
 カルテチェック
 レセプト集計
を実行し、通常通りにレセプトの集計をします。

プレビューによる目視のチェックを済ませておきます。

20230909-180205

 

返戻のダウンロードと読込

カルテメーカー側での操作

レセプト一覧画面を表示させて「返戻読込」ボタンを押します。

20230909-180205_20230909182201

返戻読込待機中」の小さなウインドウが開きます。

20230909-180218

オン資格端末での操作

「オンライン請求」アイコンをクリックして起動し、通常通りにオンライン請求システムの社保(基金)あるいは国保(連合会)に接続します。

左から「返戻レセプト」ボタンを押し、「当月分」ボタンを押します。

返戻ファイルが存在した場合、「ダウンロード」ボタンを押します。

IEの場合、下にダウンロードの確認ダイアログが表示されるので「保存」を選んでください。

204

上記の画面は「確認試験」の画面です。実際の請求画面では右のような表示になります。

ダウンロード日が空白の月がまだダウンロードをしていない月ですので、その月のファイルをダウンロードするようにします。

200

カルテメーカー側の反応

ダウンロードが完了するとカルテメーカーのレセプト一覧画面に返戻されたレセプトが自動的に追加されます。

読込の小さなウインドウに、読み込まれたファイル名(.HEN)と時間がリストアップされますので確認してください。

なお、ダウンロードされた返戻ファイルは自動的に削除されます。

返戻レセプトの場合は分類が「一次」になります。

20230909-180301

オン資格端末での操作

引き続き、オンライン資格確認端末に戻ります。

今度は「再審査分」ボタンを押します。

返戻ファイルが存在した場合、ダウンロードボタンを押します。

205

カルテメーカー側の反応

同じようにダウンロードが完了するとカルテメーカーのレセプト一覧画面に返戻されたレセプトが自動的に追加されます。

読込の小さなウインドウに、読み込まれたファイル名(.SAH)と時間がリストアップされますので確認してください。

再審査分の場合、分類は「再審」になります。

20230909-180340_20230909183501

審査機関を変えて同じように操作

上記の返戻ファイルのダウンロードと読込を、審査機関を変更して同じように行ってください。

 


カルテメーカー側での操作

読込が全部終わったら、「待機終了」ボタンを押して返戻読込待機中ウインドウを消してください。

20230909-180218_20230909185401

Edgeで運用している場合のTips

Edgeで運用している場合は、同じファイル名でも連番をつけて違うファイルでダウンロードしますので、最初に社保、国保両方のサイトからすべての返戻ファイルをダウンロードしておいてから、レセプト一覧画面の「返戻読込」ボタンを押して、ダウンロードした複数のファイルを一気に読み込むことも可能です。

 

返戻レセプトの整備

読込んだ返戻レセプトを通常通りに修正し、再発行して再請求レセプトを作成します。

20230909-180440

 

電子レセプトファイル(.UKE)の出力

請求レセプト、返戻レセプトの整備が完了したら、通常通り「電レセ【社】発行」「電レセ【国】発行」ボタンを押して電子レセプトファイル(.UKE)を出力します。

20230909-183847

ボタンを押すと、オンライン資格確認端末の「電子レセプト」フォルダ(標準的な設定なら「c:¥OQS¥電子レセプト」フォルダ)の中に「社保」「国保」フォルダができて、その中に電子レセプトファイルがそれぞれ出力されます。

オンライン資格確認端末に対しては常に同一のフォルダの中に出力されるので、古い電子レセプトファイルは上書きされます。

203

なお、従来通りにkm運用フォルダの中の電子レセプトフォルダの中にも、電子レセプトファイルが出力されます。

こちらは従来通り、請求月ごとのフォルダの中の「社保」「国保」フォルダに出力されるので、過去のファイルが削除されることはありません。

20230909-184859

 

電子レセプトの送信

通常通り社保(基金)、国保(連合会)のサイトに接続し、電子レセプトを送信します。

送信する際に指定するフォルダは標準的な設定では「c:¥OQS¥電子レセプト」フォルダの中の「社保」「国保」フォルダです。

送信するフォルダはいつも同じなので、社保、国保のフォルダを切り替えるだけで送信できます。

188

以上

 

 


歯科電子カルテシステム・カルテメーカー は利用料月額16,500円(税込)
MacとWinの両方で利用可能な電子カルテです。介護保険にも対応してます。

カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。

 

| | コメント (0)

新しいオンライン請求方法(設定編)

オンライン資格確認端末でレセプトのオンライン請求ができるうようになったことで、より簡単にレセプトのオンライン請求ができるようになりました。一方、オンライン請求をした場合、原則、返戻処理もオンラインで行うことになります。

カルテメーカーは、請求も返戻処理も対応していますが、オンライン請求用端末とカルテメーカーの間に直接的な連携機能がないため、特に返戻ファイルの取り扱い等が少々面倒でした。今回のアップデートではオンライン請求用端末(オンライン資格確認端末を請求用端末として利用することを前提としてます。)と連携することでより効率的に業務を行えるように改善しました。

「設定編」ではこの機能を利用するにあたっての事前の設定作業を解説していきます。操作方法は「操作編」をご覧ください。

 

オンライン資格確認端末にファイル交換用の共有フォルダを作る

オンライン資格確認端末とカルテメーカーは専用の共有フォルダを介して接続します。カルテメーカーで作成する請求用ファイル(.UKEファイル)は作成時にオンライン資格確認端末の専用の共有フォルダに書き込まれます。送信する時はその共有フォルダにある.UKEファイルを選択して送信します。

オンライン請求端末(オン資格端末)で、ダウンロードされた返戻ファイル(.HEN、.SAH)は、同じく返戻用の共有ファイルにダウンロードされるようにしておき、カルテメーカーはその返戻ファイルを自動的に読み込むようになります。

請求用ファイルを入れるフォルダ(以下請求用フォルダ)と、返戻用ファイルを入れるフォルダは通常は同一のフォルダですが、別のフォルダにすることもできます。別の場合は、2つの共有フォルダを作ることになります。

以下の操作はオンライン資格確認端末用PCで行います。


請求用フォルダの場所はどこでも大丈夫ですが、管理しやすいようにオン資格用のres,req,faceフォルダと同じところに作成します。

C:¥OQSフォルダの中に「電子レセプト」フォルダ(C:¥OQS¥電子レセプト)を新しく作成してください。名前は「電子レセプト」でなくても構いませんが、この記事では「電子レセプト」に統一します。

161

請求用フォルダ(電子レセプトフォルダ)の共有設定をします。

電子レセプト」フォルダを右クリックして「プロパティ」を選びます。

 

この時、電子レセプトフォルダが反転されて確実に選択状態であることを確認してください。選択状態でないと一つ上のOQSフォルダのプロパティになってしまいます。

168

共有」タブをクリック

 

フォルダ名が「電子レセプト」であることを確認してください。「OQS」になっていたら、一度閉じて電子レセプトを選択しなおしてから右クリック→プロパティです。

169

共有...」ボタンを押す

170

OqsComApp」を確認

このリストは、この「電子レセプト」フォルダを共有することを許可されたアカウントのリストです。このリストに中に「OqsComApp」があって、アクセス許可レベルが「読み取り/書き込み」または「所有者」となってることを確認してください。

共有」をクリック

171

ネットワークアクセス画面が開く

フォルダアイコンの電子レセプトの下に表示された¥¥で始まる「¥¥xxxxxxxx¥電子レセプト」というのがネットワークパスです。これをメモしておきます。このネットワークパスは一種のアドレスで、これでカルテメーカーからこの共有フォルダを指定してアクセスすることになります。

ちなみにxxxxxxxx部分は、オンライン資格確認用端末のコンピュータ名(PC名)です。

メモしたら「終了」をクリック

172

プロパティ画面を閉じる

必ず「閉じる」ボタンを押して閉じてください。

これで共有設定は終わりです。

173

 

オンライン請求アプリ(ブラウザ)の設定変更(デフォルトダウンロードフォルダの変更)

返戻ファイルのダウンロードはwebアプリの「ダウンロード」ボタンを押すのですが、ボタンの右クリックができないので、常にWinのデフォルトのダウンロードフォルダにダウンロードされてしまいます。

Winデフォルトのダウンロードフォルダを返戻用として共有設定してもいいのですが、セキュリティ的に不安があるので、ダウンロード先のフォルダを変更して、上記で作った「電子レセプト」フォルダをデフォルトのダウンロードフォルダに変更します。これで「ダウンロード」ボタンを押すと「電子レセプト」フォルダに返戻ファイルがダウンロードされるようになります。

設定方法はIEとEdgeで違いますので、インストールしたオンライン請求アプリで使ってるブラウザを確認して以下の操作をしてください。

 

IEの場合


IEを起動して

右上のツール(設定)アイコンをクリックし、

ダウンロードの表示」を選択します。

174

左下の「オプション」をクリック

175

規定のダウンロードフォルダ」の「参照」ボタンを押して、上記の「c:¥OQS¥電子レセプト」フォルダを選択します。

 

OKで閉じる
IEを閉じて終了します。

176

 

Edgeの場合


Edgeを起動して

右上のダウンロードアイコン(↓)をクリックします。

右上のその他のオプション(...)をクリックします。

179

ダウンロード設定」を選択

180

場所」の「変更」ボタンを押して、上記の「c:¥OQS¥電子レセプト」フォルダを選択

 

設定ページを閉じ
Edgeを閉じて終了します。

181

 

カルテメーカーのサーバーの設定

カルテメーカーのサーバーを起動します。

カルテメーカー(ファイル)メニューから「環境設定(設定)」を選択。
オン請求」ページに切り替えて
オンライン請求連携」の「稼働」にチェックをつけます。

OKで設定を保存

カルテメーカー全体を再起動、接続し、設定を全端末で有効化します。

20230906-150737

 

カルテメーカーの請求業務用端末の選択

レセプト請求業務をする端末は、サーバーでもクライアントでも構いません。ただし、その端末PCからオンライン資格確認端末PCの共有フォルダを共有できる必要があります。NTTのスタートパックを導入した以外の医院では基本どの端末でもOKです。

*NTTのスタートパックを導入した場合

基本的な設定状態では、オン資格の実行マシン以外ではオンライン資格確認端末PCと通信できないので、実行マシンをレセプト請求業務用の端末にする必要があります。

なお、請求、返戻ファイルの交換だけ実行マシンでおこない、業務それ自体は他の端末で作業をすることは可能です。

実行マシン以外の端末でァイルの交換も含めて全ての業務を行いたい場合は、その端末に固定ルート(スタティックルーティング)を設定する必要があります。ルートの追加方法は、こちらのページを参考にしてください。
NTTスタートパック導入時のカルテメーカーの設定方法

 

カルテメーカーの請求処理用端末で共有の確認

上記で決定した端末で操作します。

カルテメーカー側からの共有の設定と確認はwinとMacで違います。

Winの場合


タスクバー の検索ボックスにネットワークパスをいれる

タスクバー の検索ボックスにネットワークパスを入れていきます。「¥¥xxxxxxxx」といれていくと¥の前までのコンピュータ名あるいはIPアドレスを全部いれると右側にコンピュータのアイコンが表示されます。

81

□ネットワークパス

共有フォルダを作成した時に確認したネットワークパス(「¥¥xxxxxxxx¥電子レセプト」)を確認してください。ネットワークパスはオン資格用端末PCのIPアドレスでもOKです。例えばIPアドレスが「192.168.1.83」であれば「¥¥192.168.1.83¥電子レセプト」がネットワークパスになります。


¥¥xxxxxxxx¥電子レセプト」までいれるとアイコンは消えますが、「開く」コマンドが表示されるので、「開く」をクリックします。

最後まで入れなくても、入力途中で左側に「¥¥xxxxxxxx¥電子レセプト」がリストアップされてきたら、それをダブルクリックしてもいいです。

82

アカウントとパスワードをいれる

実行マシンで操作するとすぐに電子レセプトのフォルダが開くと思いますが、それ以外のPCの場合は、共有フォルダにアクセスするアカウントを指定する画面が開きます。上記で確認した「OqsComApp」アカウントを指定します。

アカウント名(上の欄)には「OqsComApp
パスワードOqsComAppのパスワードです。オンライン資格確認端末起動時に入れるパスワードです。

資格情報を記憶する」はチェックしておきます。

OK」を押します。

6

フォルダが開く

アカウントの設定が正しければフォルダが表示されます

84

ショートカットを作る

次回以降、簡単に開けるようにショートカットを作っておきます。

アドレスバーのアイコンをデスクトップにドラッグ&ドロップするとショートカットができます。

一旦エクスプローラーを閉じて、作成したショートカットでフォルダが開くことを確認してください。

85

 

Macの場合


サーバーへ接続」を使う

Finderを開き、「移動」メニューから「サーバーへ接続...」を選びます。

20230907-00826

ネットワークパスを入力

Win用のネットワークパスのサーバー部分をMac用に変更して入力します。先頭の「¥¥」を「smb://」に途中の「¥」以下は入力しません。

¥¥xxxxxxxx¥電子レセプトsmb://xxxxxxxx
¥¥192.168.1.83¥電子レセプトsmb://192.168.1.83

「接続」ボタンを押します。

*全角のフォルダ名を入力できないためです。

20230907-00935

接続確認ダイアログが表示される。

接続」を選んでください。

このダイアログは表示されない場合もあります。

20211126-183332

アカウントとパスワードをいれる

実行マシンで操作するとすぐに電子レセプトのフォルダが開くと思いますが、それ以外のPCの場合は、共有フォルダにアクセスするアカウントを指定する画面が開きます。上記で確認した「OqsComApp」アカウントを指定します。

ユーザーの種類」は「登録ユーザ
名前」は「OqsComApp
パスワード」はOqsComAppのパスワードです。

このパスワードをキーチェーンに保存」はチェックしておきます。

接続」を押します。

20211126-183357

アカウントの設定が正しければ、共有可能なフォルダの一覧がでるので「電子レセプト」を選択します。

20230907-00944

フォルダ(ボリューム)が開く

電子レセプト」フォルダ(ボリューム)が表示されます

Macでは共有フォルダはHDと同じボリューム扱いです。

20230907-00956

エイリアスを作る。

次回以降、簡単に開けるようにエイリアスを作っておきます。

電子レセプト」フォルダ(ボリューム)をデスクトップにoptionキー+⌘キー+ドラッグしてエイリアスを作ります。

一旦「電子レセプト」フォルダ(ボリューム)を取り出して、作成したエイリアスでボリュームをマウントできることを確認してください。

20230907-01040

Mac起動時に自動的にマウントさせる

アップル」メニュー → システム環境設定 → 「ユーザーとグループ」と開きます。

上のタブで「ログイン項目」を選びます。

」ボタンを押します。

20230907-145057

ファイル選択ダイアログが開くので、オンライン資格確認PCを選び、表示された「電子レセプト」ボリュームを選択して「追加」ボタンを押します。

20230907-01250

リストに「電子レセプト」ボリュームが表示されていればOKです。

コンピュータを再起動して「電子レセプト」ボリュームのウインドウが開けばOKです。

20230907-145137

 

請求処理用端末のカルテメーカーの設定

上記で決定した端末で操作します。


カルテメーカー(ファイル)メニューから「環境設定(設定)」を選択します。

連携フォルダ」の「電レセ」には
Winの場合はネットワークパスを入れます。「¥¥PCname¥電子レセプト¥、¥¥192.158.1.83¥電子レセプト¥等」(¥を最後に入れます)
返戻」は「電レセ」と同じにします。

79-2

Macの場合はボリューム名を入れます。「電子レセプト:」(:を最後に入れます)

20230906-151039

以上で設定は終了です。

 

 


歯科電子カルテシステム・カルテメーカー は利用料月額16,500円(税込)
MacとWinの両方で利用可能な電子カルテです。介護保険にも対応してます。

カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。

 

| | コメント (0)

2023年5月27日 (土)

オンライン資格確認 診療・薬剤情報の取得方法

カルテメーカー上で、オンライン資格確認システムから診療・薬剤情報、特定健診情報を取得する方法を解説します。

 

オンライン資格確認での医療情報の取り扱いと権限管理

オンライン資格確認システムでは、患者さんがマイナンバーカードで受診し、情報提供に同意した場合に「診療(手術)・薬剤情報」「特定健診情報」を取得することができます。ただし、この医療情報を取得し閲覧するには「医師、歯科医師、薬剤師」の資格が必要です。そのため、オンライン資格確認システムや電子カルテシステムにログインする際に「医師、歯科医師、薬剤師」の資格持つユーザーに割り当てたアカウントでログインする必要があります。

このように一定の資格がないと情報にアクセスできないように管理することを「権限管理」といいます。高度な個人情報である医療情報にアクセスできるのは医療情報のガイドラインでは「医師、歯科医師、薬剤師」に原則限ることになってますので、「権限管理」機能を使って情報へのアクセスをコントロールします。

カルテメーカーでの取り扱いも同じです。すでにカルテメーカーの電子保存を使っている場合は、カルテメーカーの起動、サーバーへの接続時に自分のアカウントとパスワードでログインしないと起動できないようになってますので、その場合は「歯科医師」の資格を持つアカウントでログインしていただければ「診療・薬剤情報」へのアクセスが可能になってます。

まだ、そのような使い方をしていない場合は、歯科医師のユーザーアカウントを追加し、そのアカウントで医療情報の取得と閲覧をするようになります。

また、このような医療情報を管理する場合、不正なアクセスを防止する意味で、これらの医療情報に何時、誰がアクセスしたかのログを残すことが必要とされています。カルテメーカーも同様のログを記録しています。

 

ユーザーアカウントの追加

次の手順で歯科医師のユーザーアカウントを追加します。電子保存をすでに使っていて歯科医師のアカウントがある場合は不要です。

 


ファイル」メニュー → 「総合情報
リストから「保守
マスター」メニュー →「ユーザー
で、この画面(ユーザーマスタ画面)が表示されます。

20230525-183851

更新」メニュー → 「新規
で、このダイアログが表示されます。 ID番号をここでいれます。重複しない番号を入力してください。

20230525-183923

OK」ボタンを押すと、このユーザー情報の修正画面になります。
名前」は院長とかではなく必ず個人名をいれてください。
医療情報に誰が何時アクセスしたかのログが残ります。後日監査等でログの提出の可能性がありますので必ず医師の本名で登録してください。
職域」は「歯科医師
状態」は「勤務」にします。
役職」は適当に。
レベル」はそのままの「0」にしてください。
入力を確認したら、右上の「OK」ボタンで保存します。

20230525-184028

リストにユーザーが追加されました。
次にこのユーザーのパスワードを変更します。
追加したユーザーをダブルクリックしてください、先ほどの修正画面になります。

20230525-184050

旧パスワード」は初期パスワードの「1234」です。
新パスワード」に新しいパスワードを入れます。特に制限は設けていませんが13文字以上が推奨です。
パスワード再入力」は確認用です。同じパスワードをいれてください。
パスワードはハッシュで管理してますので、忘れると復元は不可能です。適切に管理してください。
入力を確認したら、右上の「OK」ボタンで保存します。

以上で登録は終了です。複数の歯科医師が勤務している場合、歯科医師ごとにユーザーアカウントが必要ですので、上記の操作を繰り返して追加してください。

20230525-184111

 

オンライン資格確認システムの設定変更

オンライン資格確認システムの初期状態では取得できるのは「薬剤」情報と「特定検診情報」だけになっています。「診療情報」そして2023年5月から始まった「手術情報」を取得するにはオンライン資格確認システムの設定を変更する必要があります。

 


オンライン資格確認PCでオンライン資格確認システムに「管理者」のアカウントでログインします。
環境設定情報更新」をクリックします。

157_20230527092801

手術情報
薬剤情報
診療情報
特定検診情報
を「利用する」に設定
更新」ボタンを押して保存です。 ログアウトして設定作業は終わりです。

158_20230527092501

 

 

診療・薬剤情報、特定健診情報の取得方法

カルテメーカーで医療情報を取得するにはカルテに「添付書類」の「オン資格 診療・薬剤情報」と「オン資格 特定検診情報」を入力し、その添付書類に情報を読み込みます。現在はpdfファイルのみを取得していますので、通常の紙の書類のような形式で医療情報が表示されるようになっています。

 


カルテに「オン資格 診療・薬剤情報」と「オン資格 特定検診情報」を入力します。
セット入力で「添付書類」を選ぶとリストにでてきますので、この2つを選択して入力します。

20230525-184338

カルテに入力できたら、取得する情報の添付書類をダブルクリックして開きます。

20230525-184345

電子保存をしていない場合は、この表示になり操作ができません。先ほど登録した歯科医師のアカウントでログインします。
ログイン」ボタンを押します。

20230525-184353

ログイン画面になります。ユーザーを選択して、パスワードをいれてください。
ログイン状態は、カルテメーカーの終了まで維持します。

20230525-184402

編集画面になりますので、「医療情報取得」ボタンを押してください。資格確認の時と同じような感じで情報の取得が開始されます。数秒で取得が完了します。

20230525-184416

このようなpdf書類がダウンロードされてきます。
右上の「OK」ボタンを押して保存してください。
保存後はカルテのこの項目をダブルクリックすると表示されます。また、情報パネルの「添付書類」からも参照できます。

20230527-113138

〜が存在しません」のエラーが表示される場合は文字通り医療情報が存在しないので取得できません。「閲覧同意情報が存在しません。」の場合は、患者さんが顔認証端末で情報提供に同意していないか、同意から24時間が経過しているので取得できません。
それ以外のエラーの場合は、ネットワークや機器に問題がありますのでシステムの点検等をするようにしてください。

20230527-122755

以上、オンライン資格確認システムからの医療情報の取得方法でした。

 

 


歯科電子カルテシステム・カルテメーカー は利用料月額16,500円(税込)
MacとWinの両方で利用可能な電子カルテです。介護保険にも対応してます。

カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。

 

| | コメント (0)

2022年11月23日 (水)

NTTスタートパック導入時のカルテメーカーの設定方法

NTTのスタートパックを利用してオンライン資格確認システムを導入した時のカルテメーカー側の設定方法を解説します。

NTTの工事の概要

工事前の状況は各医院によっていろいろでしょうが、インターネットを院内でも利用していた場合は、多くの場合以下のような接続状態になっているかと思います。 Untitled-65

NTTの標準的な工事では、オンライン資格確認用端末を設置し、オンライン資格確認用ルータ(オン資ルータ)を使って、既存のネットワークと接続する工事を行います。最終的には以下のような状態になります。

Untitled-64

オンライン資格確認端末は、既存のネットワークとは分離された新しいネットワーク(10.51.1.x)に置かれます。オン資ルーターはVLAN(バーチャルLAN、仮想LAN)という機能で、LANポートごとに違うネットワークに設定することができるので、一つの機器でネットワークを分離することができます。このオン資ルーターについてもう少し詳しくみていきましょう。

Untitled-63

ネットワークを分離するのは、オンライン資格確認システムの導入方法(その16)で解説したように、ステートフルインスペクション機能(SPI)を有効化してセキュリティを強化するためです。

NTTの場合、ネットワークの分離とその分離されたネットワーク間でのルーティング、HGWとオンライン資格確認端末との接続などを、1台のルーターで実現してます。オン資ルーターには4つのLANポートがあるのですが、それを2つずつに分離して、片方は従来のネットワークに接続できるように192.168.1.xxのIPアドレスがふってあり、もう片方には、オンライン資格確認端末が所属する10.51.1.xxのアドレスがふってあります。LAN1、LAN2が、10.51.1.xx、LAN3、LAN4が192.168.1.xxです。

この2つのネットワークは内部でルーターを介して接続された状態になっています。そしてSPI機能が有効化されていて、192.168.1.xx側から通信を始めることはできますが、10.51.1.xx側から通信を始めることはできません。

2つのネットワークはそのままでは通信できないので、内部でルーターが機能しているのですが、このルータはLAN3、4側(192.168.1.254)に届いた10.51.1.xx宛てのパケットだけをLAN1、2番側に通して10.51.1.xxへ発信します。逆にLAN1、2側(10.51.1.1)に届いた192.168.1.xx宛てのパケットをLAN3、4側に通して、192.168.1.xxへ発信するようにします。これで、両者のネットワークの間を結んで通信できるようにしているのです。

 

 

デフォルトゲートウェイとインターネット

NTTの設定と今までの連載の設定を比較を比較するとインターネットへの接続方法が異なります。NTTの場合、既存のインターネット接続はそのままで、オンライン資格確認端末までの別のルートを追加した形になってます。言い換えると、192.168.1.xxから外側に向かう経路が2つできています。一つはインターネット、もう一つはオンライン資格確認端末です。

工事以前は、外側すなわちインターネットへの通信は、唯一の出口であるHGWに向けてパケットを送るだけでだけでOKでした。このとりあえず送っておけばいいという出口をデフォルトゲートウェイといいます。自動的にインターネットへの接続を設定させるとデフォルトゲートウェイも自動的に決定されます。

NTTの工事が済むとデフォルトゲートウェイに追加して、オンライン資格確認端末までの新しい出口ができます。この新しい出口は単にゲートウェイと呼ばれます。新しい出口はできたものの、従来の院内LANに接続されたコンピュータの設定はそのままですので、全ての通信は従来からあるデフォルトゲートウェイへ送られてしまい肝心のオンライン資格確認端末と通信することができません。

オンライン資格確認端末と通信するには、誰かが、オンライン資格確認端末への通信は、こっちの新しいゲートウェイを使いなさいという「道筋」を教える必要があります。その「道筋」を「静的ルーティング(スタティックルーティング)」と呼びます。

 

 

静的ルーティングの設定

静的ルーティングの設定は、全てのコンピュータにする必要はなく、実際に通信をするコンピュータにだけ設定(教える)するだけでOKです。具体的にはカルテメーカーの「実行マシン」に設定します。

*実行マシンについては、オンライン資格確認システムの導入方法(その14)をお読みください。

静的ルーティングの設定に必要な情報は、

誰宛ての情報を、どこに送るか です。

具体的には

オンライン資格確認端末が属しているネットワーク(10.51.1.0)宛ての情報を、新しく追加したゲートウェイ(192.168.1.254)へ送るように設定します。

この部分の具体的なIPアドレス(10.51.1.0や192.168.1.254)は実際は違うアドレスの可能性があります。このアドレスは必ず、NTTの工事が完了した時に渡される「【スタートパック】設定シート(ヒアリングシート)」をみて確認してください。

 

オンライン資格確認端末が属しているネットワークのIPアドレスの確認

「【スタートパック】設定シート(ヒアリングシート)」の最初のページ、「■オン資PC設定に必要な項目」の表の中の「23 オンライン資格確認端末のIPv4アドレスを指定します」のアドレス(通常は10.51.1.2)④を確認し、最後の数字を「0」にしたもの(10.51.1.0)①が設定するアドレスです。

また、同じ23の項目の右端に記載されている「サブネットマスク(通常は255.255.255.0)」②も必要になりますので、メモしておいてください。

 

新しく追加したゲートウェイのIPアドレスの確認

「【スタートパック】設定シート(ヒアリングシート)」の最後のページ、「パターン」と書かれてる表の中の「(7) VLAN2のアドレス」のアドレス(通常は192.168.1.254/24)を確認し、最後の「/24」を除いたもの(192.168.1.254)③が設定するアドレスです。

では次に具体的な操作手順をみていきましょう。

 

操作手順(Windows)

実行マシンがWindowsの場合は次のように操作してください。

静的ルーティングの設定


1、画面左下、タスクバーの虫メガネアイコンをクリックし「検索するには、ここに入力します。」に「CMD」と半角で入力

コマンドプロンプトが表示されるので、「管理者として実行」をクリック

129

2、確認ダイアログに「はい」を押す。

20221122-223217

3、コマンドプロンプトが起動するので、以下のようにタイプしてリターンキーを押します。

route add 10.51.1.0 mask 255.255.255.0 192.168.1.254 -p

アドレスが標準と違う場合は、以下を参考に修正してください。

131
Untitled-66

4、コマンドが正しければ「OK!」と表示されます。

133

5、確認のため、次のようにタイプしてリターンキーを押します。

route print

135_20221122233701

6、このように「固定ルート」と表示されて、アドレス、マスク、ゲートウェイが正しいことを確認してください。

136_20221122234001

7、このように「固定ルート」が表示されず、アクティブルートにだけ追加されている場合は、ステップ3で、最後の「-p」を入れ忘れています。再度、ステップ3のコマンドを正しく入力してrouteコマンドを実行してください。

138_20221122234801

8、このように誤って登録してしまった場合は

140_20221123000101

9、次のようにタイプしてリターンを押して、削除してください。

route delete 10.51.55.0

ここでいれるIPアドレス(10.51.55.0)(赤線部分)は誤って入れてしまった相手先のIPアドレスです。

141_20221123000601

10、削除を確認するために、再度route printと入力して確認してください。

削除を確認したら、ステップ3のコマンドを正しくいれて、route printで確認しください。

143

ファイル共有の設定

スタティックルートが正しく設定できたら、カルテメーカーの実行マシンからオンライン資格確認端末の共有フォルダを共有することができます。オンライン資格確認端末の共有フォルダの設定はNTTさんのほうで設定済みですので、カルテメーカー側でファイル共有をする設定をします。

やり方は連載の「小目標46: 電子カルテ側の設定をする(win編)」と基本的には同じですが少し違いがありますので、改めて解説していきます。

 


1、タスクバー の検索ボックスに次の形式でネットワークパスをいれます。

¥¥10.51.1.2¥face

ネットワークパスはオンライン資格確認端末のIPアドレス(通常は10.51.1.2)を直接指定する形式です。

この時指定するIPアドレスは、「【スタートパック】設定シート(ヒアリングシート)」の最初のページ、「■オン資PC設定に必要な項目」の表の中の「23 オンライン資格確認端末のIPv4アドレスを指定します」のアドレスです。

開く」コマンドが表示されるので、それをクリックします。

16_20211126164701
*画像のIPアドレス(ネットワークパス)は違います

2、アカウントとパスワードをいれる

共有フォルダにアクセスするアカウントを指定する画面が開きます。

アカウント名(上の欄)には「OqsComApp」です。

パスワードはOqsComAppのパスワードです。
「【スタートパック】設定シート(ヒアリングシート)」の最初のページ、「■オン資PC設定に必要な項目」の表の中の「2 windowsアカウント:パスワード」のパスワードをいれます。

資格情報を記憶する」はチェックしておきます。

OK」を押します。

6

3、フォルダが開く

アカウントの設定が正しければフォルダが表示されます。

 

7_20211126171301

4、ショートカットを作る

次回以降、簡単に開けるようにショートカットを作っておきます。

アドレスバーのアイコンをデスクトップにドラッグ&ドロップするとショートカットができます。

一旦エクスプローラーを閉じて、作成したショートカットでフォルダが開くことを確認してください。

20_20211126171901

5、faceフォルダの動作確認

連載の「小目標48: ファイル共有の動作確認」に従って動作確認をしてください。

20211127-172922_20211127174301

6、req、resフォルダの共有設定

オンライン資格確認端末の「req」「res」フォルダも共有します。操作方法は「face」フォルダと同じですので、以下のネットワークパスをタスクバー の検索ボックスにいれて検索し、アカウントを指定し、ショートカットを作成してください。

¥¥10.51.1.2¥res

¥¥10.51.1.2¥req

16_20211126164701
*画像のIPアドレス(ネットワークパス)は違います

カルテメーカーの設定

カルテメーカーの設定は、「オンライン資格確認システムの導入方法(その14)」の通りですので、この記事に従って設定していきます。

なお、「小目標52: 実行マシンでの設定」の連携フォルダの設定(win)は、以下のようにIPアドレスを直接指定した形式で設定してください。

reqフォルダ
¥¥10.51.1.2¥req¥

resフォルダ
¥¥10.51.1.2¥res¥

faceフォルダ
¥¥10.51.1.2¥face¥


 

操作手順(Mac)

実行マシンがMacの場合は次のように操作してください。

静的ルーティングの設定


1、現在、接続されているネットワークサービスを確認します。

「アップル」メニュー→「システム環境設定...」→「ネットワーク」と操作し、接続済みのネットワークサービスを確認して名前を控えておきます。この場合なら、「AX88772 2」と「Wi-Fi」が接続されています。

20221123-125140

2、次に「アプリケーション」→「ユーティリティ」フォルダの中の「ターミナル.app」をダブルクリックして起動します。

20221123-123119

3、次のようにタイプしてリターンキーを押して実行します。

networksetup -listallnetworkservices

20221123-123659

4、現在利用可能なネットワークサービスが表示されます。

1で確認したネットワークサービスがあることを確認してください。

スタティックルートを設定するには、ネットワークサービスを指定する必要があります。どのネットワークサービスにするかを決めて、その名前を控えておきましょう。

今回は有線のイーサネットの「AX88772 2」に設定してみます。

20221123-124441

5、ネットワークサービス名を正確に入力するために、リストから名前をコピーしましょう。直接タイプしてもいいのですが、スペース等が正確でないと失敗しますのでコピペします。先ほど表示されたリストをスクロールして該当する名前を選択してコピーします。

20221123-130055

6、次のコマンドをいれてリターンします。

networksetup -getadditionalroutes 'AX88772 2'

ネットワークサービス名は必ず「'(クォート)」で囲ってください。名前自体は先ほどコピーした名前をペーストしましょう。

20221123-130123

7、初期状態ではこのように、追加のスタティックルートが存在しないと表示されるはずです。

20221123-131205

8、次のコマンドを入れて、スタティックルートを追加します。

networksetup -setadditionalroutes 'AX88772 2' 10.51.1.0 255.255.255.0 192.168.1.254

アドレス等が標準と違う場合は、以下を参考にコマンドを修正してください。

20221123-131829 Untitled-67

9、確認のため6と同じ次のコマンドをいれてリターンします。

networksetup -getadditionalroutes 'AX88772 2'

6でタイプしたところを選択してコピペすると簡単です。

20221123-133308

10、このように追加されたスタティックルートが表示されます。

相手先アドレス、サブネットマスク、ゲートウェイの順で表示されますので確認してください。

20221123-133325

11、もし、アドレス等を誤って登録してしまった場合は、以下のコマンドをいれて誤ったルートを削除します。

networksetup -setadditionalroutes 'AX88772 2'

スタティックルート設定コマンドと同じですが、IPアドレス等のパラメータを省略してネットワークサービス名だけをいれるとルートが削除されます。

20221123-133405

12、次のコマンドで削除されたことを確認して(There are no additional IPv4 routes on AX88772 2.と表示される)、ステップ8からやり直してください。

networksetup -getadditionalroutes 'AX88772 2'

20221123-133439

13、正常にスタティックルートが追加できたら、ターミナルを終了してください。

 

ファイル共有の設定

スタティックルートが正しく設定できたら、カルテメーカーの実行マシンからオンライン資格確認端末の共有フォルダを共有することができます。オンライン資格確認端末の共有フォルダの設定はNTTさんのほうで設定済みですので、カルテメーカー側でファイル共有をする設定をします。

やり方は連載の「小目標47: 電子カルテ側の設定をする(mac編)」と基本的には同じですが少し違いがありますので、改めて解説していきます。

 


1、「サーバーへ接続」を使う

Finderを開き、「移動」メニューから「サーバーへ接続...」を選びます。

20211126-183235

2、ネットワークパスを入力

サーバーへ接続ダイアログが開きます。以下のようにタイプします。

smb://10.51.1.2/face

「ネットワークパスはオンライン資格確認端末のIPアドレス(通常は10.51.1.2)を直接指定する形式です。
この時指定するIPアドレスは、「【スタートパック】設定シート(ヒアリングシート)」の最初のページ、「■オン資PC設定に必要な項目」の表の中の「23 オンライン資格確認端末のIPv4アドレスを指定します」のアドレスです。

20211126-183321
    *画像のIPアドレス(ネットワークパス名)は本文と違います。
    本文の通りに入力してください。

3、接続確認ダイアログが表示される。

「接続」を選んでください。

このダイアログは表示されない場合もあります。

20211126-183332

4、アカウントとパスワードをいれる

共有フォルダにアクセスするアカウントを指定する画面が開きます。

「ユーザーの種類」が「登録ユーザ」であることを確認してください。

アカウント名(名前)には「OqsComApp」です。

パスワードはOqsComAppのパスワードです。
「【スタートパック】設定シート(ヒアリングシート)」の最初のページ、「■オン資PC設定に必要な項目」の表の中の「2 windowsアカウント:パスワード」のパスワードをいれます。

このパスワードをキーチェーンに保存」はチェックしておきます。

接続」を押します。

20211126-183357

5、faceフォルダが表示されます。

 

20211126-183416

7、エイリアスを作る。

次回以降、簡単に開けるようにエイリアスを作ります。

faceフォルダをデスクトップにoptionキー+⌘キー+ドラッグしてエイリアスを作ります。

ちなみにMacでは、共有ファルダはボリューム(ドライブ)としてマウントされます。ちょうど外部ハードディスクを接続したのと同じ扱いとなります。

20211126-184105

8、faceフォルダの動作確認

連載の「小目標48: ファイル共有の動作確認」に従って動作確認をしてください。

20211127-172922_20211127174301

9、req、resフォルダの共有設定

オンライン資格確認端末の「req」「res」フォルダも共有します。操作方法は「face」フォルダと同じですので、サーバーへ接続を実行し、以下のパスをいれて、アカウントを指定し、エイリアスを作成してください。

smb://10.51.1.2/res

smb://10.51.1.2/req

20211126-183321

カルテメーカーの設定

カルテメーカーの設定は、「オンライン資格確認システムの導入方法(その14)」の通りですので、この記事に従って設定していきます。

カルテメーカーの動作が確認できれば完了です。

 

 

以上でNTTスタートパック導入時のカルテメーカーの設定方法の解説は終わりです。

 

 


歯科電子カルテシステム・カルテメーカー は利用料月額16,500円(税込)
MacとWinの両方で利用可能な電子カルテです。介護保険にも対応してます。

カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。

 

| | コメント (2)

2022年7月23日 (土)

ロジテック製オン資格機能プレインストールPCのセットアップ方法(その2)

前回の続きです。カルテメーカーとの連携方法を解説していきます。

 


 

10、連携アプリケーションのための設定

資格情報の登録

ロジテック説明書(p31〜33): 4.1 資格情報マネージャーの設定

連携アプリケーション自体はインストール済みですが、連携アプリケーションがオンライン資格確認システムに接続するために必要な2つの資格情報を登録する必要があります。一つは接続する時のアカウント(連携アカウント)のユーザIDパスワード、もう一つは「医療機関コード」です。ロジテックの説明書通りの操作で登録してください。

連携アカウントのユーザーIDは「R0」ではじまるユーザーIDです。

医療機関コードは、最初に県番号2桁+歯科を示す「3」+いつもの医療機関コード7桁です。

連載では次の部分ですので、参考にしてみてください。

なお、ロジテックの説明書のp33で「⑦汎用資格情報を変更した場合、連携アプリケーションを再起動する必要がある。以下のバッチを管理者権限で実行し、再起動すること。」とありますが、資格情報を設定後このバッチを実行するよりもPCを再起動した方が確実に資格情報が反映され連携アプリケーションが正常に動作をはじめるので、必ずPCを再起動してください。

 

IPv4接続の復活

一時的に無効化していたIPv4を復活させて、カルテメーカーと通信できるようにします。ただし、ロジテックの初期設定と違って固定IPで設定します。通信が安定しない理由はIPv4のDNSサーバーが応答してしまうのが原因なのでDNSサーバーを無効化したいのですが、windowsの場合、DHCPサーバーを使った自動設定ではDNSサーバーを無効化できません。そのため固定IPを設定しDNSサーバーを無効化します。

前の記事にも書きましたがロジテックのPCには2系統のイーサネットがありますので、前の記事で無効化した方のイーサネット(ネットワーク)のアイコンを選んで操作するようにしてください。(ネットワークに接続状態になってるほうです。)

この記事に従って操作します。ロジテックの初期設定と違い手動で固定IPを設定しますので、間違わないように慎重に設定してください。

なお、ステップ7で「メモしたIPアドレス」というのは、前の記事の「3、IPアドレスの確認とIPv4の無効化」でメモしたIPアドレスと読み替えてください。

 

共有フォルダのネットワークパス名の確認

カルテメーカー側からロジテックPCの通信用の共有フォルダ(face、req、res)にアクセスするためのネットワークパス名を確認します。

ネットワークパス名は
¥¥コンピュータの名前¥face
という形式ですが、ロジテックPCの場合、コンピュータ名が個々の個体で違っていますので確認が必要です。次のように操作してください。

エクスプローラーで「C:¥OQS」を開く。face、req、resの3つのフォルダがあることを確認。

121

face」フォルダを右クリックして「プロパティ」を選択

122_20220722112001

共有」タブを押すと、ネットワークパスが表示されるので、メモをとる

124_20220722112501

req」「res」フォルダに関しても同じことをするのですが、コンピュータ名は同じなので面倒なら調べる必要はないです。それぞれは
¥¥コンピュータの名前¥req
¥¥コンピュータの名前¥res
となるはずですので。

 


 

11、カルテメーカーの設定

ネットワークの配線の確認

HGWが設置してあるのならカルテメーカーがインストールしてあるコンピュータはなんらかの形でそのHGWに接続されていてインターネットにつなげることができる状態になっていると思います。そのような状態であれば問題ありません。

物理的につながっていない場合は、カルテメーカーの端末もHGWの直下につなげてください。

 

カルテメーカー側の連携に使うコンピュータを決める

カルテメーカーを複数の端末で使ってる場合、どの端末で連携するか決定します。連携機能自体はどの端末でも同じようにできるのですが、ロジテックのPCと通信して連携機能を処理するのは1台だけです。サーバーでもクライアントでもかまいません。Windows、MacのどちらでもOKです。お勧めは受付に設置してある端末です。物理的に近い位置の方が設定やメンテが簡単ですので。

この端末をこれからは「実行マシン」と呼びます。

 

*これ以降の設定作業は、ほぼ連載に沿った方法で行います。ロジテックのPCはすでに設定済みですので、連載の中でロジテックのPC(オンライン資格確認用端末PC)に行う作業はすべて飛ばして、それ以外の設定作業を進めます。

 

ファイル共有をする

カルテメーカー側の実行マシンで、先ほどネットワークパス名を確認した連携用の共有フォルダ(face、req、res)を共有します。

共有方法は以下の連載をみて行ってください。

なお、「小目標46、47:電子カルテ側の設定をする」でIPアドレスによる指定方法も説明してますが、この記事で確認したネットワークパス名で指定したほうが後々なにかと便利ですので特に支障がない限りネットワークパス名で設定してください。

また、接続時にアカウントとパスワードを要求されると書いてありますが、ロジテックのPCの場合、環境によっては要求されずに繋がってしまう時もありますが、問題ありませんのでそのまま続けてください。

 

カルテメーカーの設定

カルテメーカーの設定を「オンライン資格確認システムの導入方法(その14)」に従って行ってください。

ここまでの設定で、オンライン資格確認システムが正常に運用できるようになります。

 

ネットワークの修正

ここまででオンライン資格確認システムは正常に動作していると思いますが、ネットワークの構成にセキュリティ的に脆弱なところが残ってます。そこで、オンライン資格確認のセキュリティガイドラインに従ってネットワークの構成を修正していきます。次の連載に従って修正をしてください。

 


以上で、ロジテックのプレインストールPCでの、オンライン資格確認システムの設定は全て終わりです。まっさらなPCをセットアップするのと比べると圧倒的に手間を省けますが、それでもそこそこ細かい設定作業が残ってます。各ステップを確実にこなして注意深く設定作業を進めてください。

 


歯科電子カルテシステム・カルテメーカー は利用料月額16,500円(税込)
MacとWinの両方で利用可能な電子カルテです。介護保険にも対応してます。

カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。

 

| | コメント (0)

ロジテック製オン資格機能プレインストールPCのセットアップ方法(その1)

ロジテックが販売しているオンライン資格確認端末対応の専用モデル 「LB-JB18/M」のセットアップ方法を解説していきます。

このPCには、オンライン資格確認に必要なアプリや設定が事前にインストール・設定されています。まっさらなPCでセットアップする場合、私のブログで解説したように非常に手間がかかりますが、このロジテックのPCでは、顔認証端末関係のアプリ・設定以外はすべて済んでいますので、大幅にその手間を省いてくれます。

とは言っても、設置すれば即運用開始というわけにはいきません。医院独自の設定を行わないと運用できません。製品には詳しいセットアップ手順書が付属しており、それ通りに進めれば完成するようにはなっているのですが、少々詳し過ぎて何をしなくてはいけないのかがわかりづらくなってます。

そこで、やらなければいけない事だけ抜粋してまとめてみました。なお、「OSマスタバージョンver3.50 第3版」を底本として解説していきます。また文中の「連載」はこのブログの連載「オンライン資格確認システムの導入方法」の該当ページになります。

次のような順序で残りの設定作業を進めます。

  1. 事前準備
  2. PCの設置
  3. IPアドレスの確認とIPv4の無効化
  4. 電子証明書のダウンロードとインストール
  5. 回線認証接続
  6. オンライン資格確認等システムにログイン
  7. アカウントの作成
  8. 顔認証機器の設置と設定
  9. 配信アプリケーションの動作確認
  10. 連携アプリケーションのための設定
  11. カルテメーカーの設定

 

1、事前準備

ロジテック説明書(p9): オンライン資格確認端末セットアップに向けた事前準備

このページのオンライン資格確認利用開始・変更申請電子証明書発行申請を事前に済ませてください。この説明書には書いてないですが、オンライン資格確認の運用開始日入力も済ませておく必要があります。これらは医療機関等ポータルサイトから申請してください。また、大前提としてオンライン資格確認用の回線が必要ですので事前にご用意ください。詳細は連載の下記箇所を参考にしてください。

 


 

2、PCの設置

ロジテック説明書(p7): ネットワーク設定情報

説明書にあるようにLAN1のポートを使ってオンライン資格確認システムにつなげます。具体的には図のようにHGWのLAN側コネクターにケーブルを挿して、それをロジテックのPCのLAN1のコネクターに挿します。

Untitled-57

連載のこちらの項目も参考にしてください。HGWの直下にロジテックのPCが位置するように接続します。

 


 

3、IPアドレスの確認とIPv4の無効化

カルテメーカーとの連携時に必要になるので、ここでこのPCのネットワークのIPアドレスを確認しておきます。

ロジテックのPCを起動したら、スタートから「設定」、「ネットワークとインターネット」をクリック

116

「接続プロパティの変更」をクリック

117

「ネットワーク」が表示されるので、一番下までスクロールして「IPv4アドレス」を確認してメモしておきます。119

IPv4の無効化

ロジテックの初期設定ではIPv4はDHCPサーバーからの自動配布になってます。この設定の場合、IPv4のDNSサーバーが有効になるのですがインターネットへの接続がPPPoEのIPv4接続の場合、このIPv4のDNSサーバーからの応答のためオンライン資格確認システムへの接続が不安定になります。ですので、カルテメーカーとの連携の設定までの間は、一時的にIPv4を無効化しておきます。なお、インターネットへの接続がIPv6(IPoE)の場合は問題ないようですが、それでも一応無効化することをお勧めします。

ロジテックのPCにはイーサネットが2系統あります。無効化するのはケーブルが接続してありネットワークが繋がってる方です。「無効」と表示された方ではないのでご注意ください。

無効化の方法は

1〜6までをしてIPv4のチェックを外し、あとはOKボタンを押しながら開いたウインドウを閉じていってください。

7以降は絶対にしないように!

無効化したら、上記のIPv4アドレスの確認をしてください。IPv4に関する情報(IPv4アドレス、IPv4 DNSサーバー等)が表示されなければ無効化されてます。表示された場合は、もう一度行ってください。多分違うイーサネットのほうを操作しています。確認してください。

 


 

4、電子証明書のダウンロードとインストール

ロジテック説明書(p17〜18): 証明局の電子証明書をインストールする

ロジテックの説明書では、オン資格の手順書からの抜粋として電子証明書のインストール方法が書いてありますが、電子証明書のダウンロード方法に関しては説明されていません。電子証明書のダウンロードに関しては私の連載で解説してますので、リンク先を参考にダウンロードを行ってください。

ダウンロード後は説明書・連載に従って電子証明書のインストールを行ってください。

 


 

5、回線認証接続

ロジテック説明書(p19): オンライン資格確認等システムに接続する

ロジテックの説明書の通りに、回線認証をおこなってください。説明書の「接続先 URL」のURLをクリックすると該当サイトにつながりますので、説明書の通りに認証をおこなってください。

回線認証接続はNTT側の工事や契約の変更等で再度必要な場合があります。それらのことは連載の方をご覧ください。

 


 

6、オンライン資格確認等システムにログイン

ロジテック説明書(p20〜21): オンライン資格確認等システムにログイン

オンライン資格確認等システムに「マスタアカウント」でログインします。方法はロジテックの説明書通りです。

この説明書には詳しく書いてないですが、このマスタアカウントのIDやパスワードは医療機関等ポータルサイトからダウンロードした「オンライン資格確認等システムユーザ設定情報(通知書)」に記載されています。ですので、事前にこの文書をダウンロードしておく必要があります。詳細は連載をご覧ください。

なお、説明書に記載はないですが、必ず「本番環境」(接続検証環境ではない方)のショートカットを使ってシステムにログインしてください。またマスタアカウントも「オンライン資格確認等システムユーザ設定情報(通知書)」の「本番環境」の登録情報を使ってください。

申請から時間が経ってるとログインと同時にパスワードの変更が求められる場合があります。そのような事も含めて連載でも解説してますので参考にしてください。

 


 

7、アカウントの作成

ロジテック説明書(p22〜23): アカウントを作成する

ロジテックの説明書では何をしていいのか意味不明だと思いますので簡単に解説します。

オンライン資格確認システムを使うには最低でも次の4つのアカウントが必要です。オンライン資格確認システムを使って、この4つのアカウントを追加するのがこの作業です。

  • 管理アカウント
  • 一般アカウント
  • 連携アカウント
  • 顔認証アカウント

これらのアカウントはマスタアカウントで管理アカウントを作成、次に管理アカウントで一般、連携、顔認証アカウントを作成するという順番があります。また、連携は「R0」顔認証は「F0」ではじまるユーザIDにしないといけないというルールがあります。これらの詳細や詳しい追加方法は連載を参考にしてください。

ロジテックの説明書の「アカウント一括登録用ファイル生成ツール_1.00 版.xlsm」は、以下のページからダウンロードできます。エクセルのアプリで設定用のCSVファイルを作り(windows版のエクセル限定)、それをオンライン資格確認システムに読み込ませることで一度に全アカウントを生成します。慣れればこのツールの方が断然早いと思うのですが、個人で1回だけ設定する場合は、上記の方法で個別にやっても手間は同じかなって気がします。どちらでもお好きな方でアカウントの追加をしてください。

アカウント一括登録用ファイル生成ツール_1.00 版

 


 

8、顔認証機器の設置と設定

ロジテック説明書(p25〜26): 顔認証機器を設定する

ロジテックの説明書では大まかな流れしか記載されていませんので、必ず導入する顔認証用端末の説明書をみて設置と設定をしてください。

以下はパナソニックの顔認証用端末の解説になります。他社の製品の場合は....がんばってください😅

パナソニックの機器をセットアップするためのマニュアルやソフト類は、製品に付属したDVD-ROMに記録されていますが、ロジテックのPCにはDVDドライバがないので、PCの中にプレインストールしてあるマニュアルやソフトを使ってください。保存されている場所は、ロジテックの説明書にあるように以下のディレクトリになります。

C:¥Logitec INA Solutions¥FaceAppInstaller

設置

顔認証端末の組み立て等は「取扱説明書(準備編)」をご覧ください。もう少し詳しい解説は連載をご覧ください。

ロジテックのPCの場合、USB3.xのコネクタは背面のUSBコネクタになります。前面のコネクタはUSB2ですので、必ず背面のUSBに顔認証端末を接続してください

アプリケーションのインストールと設定

アプリケーションのインストールは「【XC-STFR1J-MN】取扱説明書_本体編.pdf」に従って操作します。【XC-STFR1J-MN】と【XC-STFR2J-MN】と2種類ありますが、パナソニックのDVDに記載された製品番号に一致した説明書を使ってください。

使うインストーラも「XC-STFR1J-MN」「XC-STFR2J-MN」の2つがありますので、製品番号に一致した方のインストーラーを使ってください。

取扱説明書_本体編」の8p、「4.2 資格確認端末にアプリケーションソフトをインストール」から行います。そのページの操作に従ってください。
処理が進んで、p11の「ディスプレイ設定」は、指示通り行ってください。
p13の「ログインID登録」の一連の操作もします。「デバイス ID」は顔認証アカウントの「F0 」で始まる「ログイン名」のことです。
登録したら指示に従って再起動です。

p15からの「4.3 OS の設定確認」は設定済みですので、しなくていいです。

p18,19の「4.4 アプリケーションソフトの個別設定」で顔認証端末に表示される医院名を設定してください

上記の一連の操作が済めば、再起動で自動的に顔認証端末の管理画面が起動すると思います。正常に起動して「待機中」になったら、実際にマイナンバーカードでテストをしてみましょう。詳細は以下の連載をご覧ください。

 


 

9、配信アプリケーションの動作確認

ロジテック説明書(p27): 配信アプリケーションをインストールする

ロジテックの説明書では「配信アプリケーションをインストールする」となってますが、すでにインストール済みなので動作確認だけ行います。p27の手順書(抜粋)の操作だけを行えばOKです。「配信実績の確認」と「配信サーバーへの接続確認」の2つです。インストール済みですので回線さえしっかり接続されていれば、問題なく確認できるかと思います。

連載の以下のページも参考にしてください。

 


 

これでオンライン資格確認システムをスタンドアロンで運用できる状態になりました。続いて次の記事で、カルテメーカーとの連携方法を解説していきます。

 


歯科電子カルテシステム・カルテメーカー は利用料月額16,500円(税込)
MacとWinの両方で利用可能な電子カルテです。介護保険にも対応してます。

カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。

 

| | コメント (0)

2022年7月19日 (火)

オンライン資格確認システムの導入方法(その18)

前回で一応システム全体が完成しました。連載のその16、17で解説した方法は、院内LAN側にX線装置などの固定IP(手動設定)の機器が存在する場合でしたが、院内LAN側にカルテメーカーとプリンタ等しかなく固定IPの機器が存在しないのであればもっとシンプルにネットワークの修正ができます。次のようなステップで修正していきます。

  • 新しく導入するブロードバンドルータの事前設定をする
  • 設定済みのブロードバンドルータを組み込んで配線をつなぎ直す
  • IPアドレス変更に伴う、各種機器の設定の修正をする

 


 

小目標69: 新しく導入するブロードバンドルータの事前設定をする

「小目標61: 新しく導入するブロードバンドルータの事前設定をする」とほとんど同じです。

新たに購入したブロードバンドルータの設定をしていきます。なお、以下の例ではBuffaloのWSR-1166DHLPL2というブロードバンドルータを使っています。Buffaloなら違う機種でもほぼ操作は同じでしょう。違うメーカーの場合は似た様な機能を説明書から探してみてください。

まずは単独で設定をはじめます。WSR-1166DHLPL2に電源だけつなげて起動します。

適当な(使い慣れた)コンピュータをこのWSR-1166DHLPL2に接続して設定します。お勧めはWiFiでの接続です。コンピュータのWiFiの設定で、WSR-1166DHLPL2のSSIDのWiFiを選択し、暗号化キーを入力して接続します。有線の場合は、WSR-1166DHLPL2のLAN側コネクタ(LAN1など)にケーブルを差して、それをお使いのコンピュータに接続してください。

この時、この接続以外の接続は必ずケーブルを抜くなどして切断しておいてください。例えばWiFiでこのWSR-1166DHLPL2に接続した上で、有線で既存のネットワークに接続している場合など、このケーブルを抜いて接続を切ってください。

はじめて接続した時には次のような画面が表示されます。この画面の下の方にWSR-1166DHLPL2の管理画面のアドレス(この場合192.168.11.1)が表示されていますので、これをメモしたら閉じちゃってください。

20220623-161102

次にお好きなブラウザ(EdgeとかSafariとかChromeとか)を起動し、アドレス欄に「http://」に続けて先ほどのアドレスをいれて(http://192.168.11.1)リターンを押すとログイン画面になります。(Buffaloは初期状態では192.168.11.1が管理画面です。)

ユーザー名とパスワードは、機器の下に書いてある「本機ログイン用」と書かれたとこにあるユーザー名とパスワードになりますので、これを入力します。

管理画面のホームページが表示されるので、右下の詳細設定のボタンを押して詳細設定画面にします。

WAN側(インターネット側)の設定

左のメニューから Internet→Internet と選択

DHCPサーバーからIPアドレスを自動取得」を選択

設定」ボタンを押して設定。ウエイト画面になりますので設定が有効になるまで待ってください。

20220623-163651

アドレス変換が有効かどうかを確認

左のメニューから Internet→アドレス変換 と選択

表示された画面で「アドレス変換」で「使用する」にチェックが入っていることを確認

もし入っていなければ、チェックして「設定」ボタンです。

この設定でステートフルインスペクション機能(SPI)も有効になります。

20220623-163757

IPv6の設定

インターネットへの接続がIPv6(IPoE接続)の場合は、IPv6の設定をしておかないとIPv6での通信ができなくなります。IPv4での通信は可能ですのでこれを設定しなくとも繋がることはつながるのですが、せっかくのIPv6のメリットが活かせなくなりますので、必ず設定してください。また、これを設定することで、IPv6でもIPv4と同じ様なステートフルインスペクション機能(SPI)が有効になりオンライン資格確認側からの攻撃を防ぐ様になりますのでので、忘れずに設定してください。

インターネットへの接続が従来通りIPv4(PPPoE接続)の場合も、この設定をするのですが、この場合は、IPv6を遮断するようにしてください。無用な通信をしないためと確実にオンライン資格確認側からの攻撃を防ぐためです。

左のメニューから Internet→IPv6 と選択

IPv6で接続されている場合は、表示された画面で「NDプロキシを使用する」を選択

IPv4で接続されている場合は、表示された画面で「IPv6を使用しない」を選択

設定」ボタンを押して設定を完了します。

20220623-163808

LAN側の設定をする

次にLAN側の設定です。ここでLAN側のIPアドレス、DHCPサーバの設定をするのですが、この設定をするとWSR-1166DHLPL2が再起動し、WiFiやネットワークが遮断され、IPアドレスが変わるのでブラウザとの接続が切れます。設定する内容を間違えると再接続ができなくなりますので、慎重に行ってください。

設定するIPアドレスはオンライン資格確認端末に設定したIPアドレスと違っていれば、基本なんでもいいです。この連載では「192.168.1.x」がオンライン資格確認端末のネットワークのIPアドレスでしたので、「192.168.10.x」とか「192.168.20.x」とか違う数字の並びのIPアドレスを設定すればOKです。

左のメニューから LAN→LAN と選択

表示された画面でIPアドレスを設定します。次の例は「192.168.20.x」の場合です。

LAN側IPアドレス
IPアドレス  例の場合 192.168.20.1(最後の数字は1)
サブネットマスク  例の場合 255.255.255.0
DHCPサーバー機能使用するチェック
割り当てIPアドレス
開始IPアドレス  例の場合 192.168.20.2(最後の数字は2)
割当個数  例の場合 64

この時設定する値は何度もチェックしてください。間違うと面倒なことになります。

20220623-164150

設定」ボタンを押すと次の画面が表示されます。

20220623-164157

もう一度「設定」ボタンを押すとWSR-1166DHLPL2が再起動します。WiFiが切れ接続が切れますが、焦らず、再起動し安定するのを待ってください。

確認

再起動を確認したら、WiFiを繋ぎなおします。WSR-1166DHLPL2のSSIDのWiFiを選択します。今度はキーの要求はなく接続できるはずです。

WiFiが接続できたら、ブラウザを起動して、LANの設定で設定した新しいIPアドレス(この例では192.168.20.1)でWSR-1166DHLPL2にアクセスします。例の場合であれば「http://192.168.20.1」といれれば、ログイン画面が表示されるはずです。

先ほどと同じ要領で、ログインしてください。そして同じ様に右下の詳細設定のボタンを押して詳細設定画面にします。

通常ならこの操作で ステータス→システム の画面が最初に開くのですが、もし違うようでしたら、左のメニューから ステータス→システム と操作してステータス画面にしてください。

この画面で設定が正しいかどうか、今一度チェックしてください。

20220623-164345

確認が終わったら、WSR-1166DHLPL2との接続を切り、お使いのコンピュータを元のネットワークに戻しておきましょう。設定の完了したWSR-1166DHLPL2は、電源を落としておきます。


 

小目標70: 設定済みのブロードバンドルータを組み込んで配線をつなぎ直す

「小目標64:設定済みのブロードバンドルータを組み込んで配線をつなぎ直す」と同じです。

小目標69で設定した新しいブロードバンドルータ(以後新ルータと言い換えます)を実際に設置していきます。HGWあるいは既存のブロードバンドルーターの横に設置して配線を切り替えていきます。

既存のネットワークの配線がこんな感じだとします。

この図の赤いLANケーブルとHGWに接続したWiFi(無線LAN)が切り替えの対象です。

Untitled-56_20220718130701

まず最初は、HGWあるいはブロードバンドルータのLAN側のコネクターにLANケーブルを挿して、そのケーブルを新ルータWAN側(INTERNET側)コネクターに接続します。

Untitled-56

次にHGWのLAN側コネクタに繋がってるオンライン資格確認端末に繋がってるケーブルはそのままにして、それ以外のケーブルを新ルータのLAN側コネクタにつなぎ変えます。

また、HGWに繋がってるWiFi(無線LAN)も繋げてるPCやiPadの設定を変更して新ルータのWiFiにつなぎ変えます。

Network-diagram-1_20220718132401

確認

配線に間違いがないかをよく確認したら、システム全体の電源をいれてください。新たにIPアドレスが配布されてシステム全体が安定するまで待ってください。10分程度経てば安定するでしょう。


 

小目標71: IPアドレス変更に伴う、各種機器の設定の修正をする

この設定では固定IPの機器がないことが前提ですので、特に手動で変更する機器はありません。ただし、カルテメーカーのサーバーのIPアドレスが確実に変わってしまうので、それだけ確認する必要があります。

カルテメーカーのサーバーを起動して最初に表示されるサーバーのIPアドレスを確認してください。その新しいIPアドレスをクライアントの接続時に入力してサーバーに接続できることを確認してください。

インターネットを利用していた場合、インターネットに接続できるかどうかも確認してください。

固定IPが無いのが前提ですが、もし、固定IPの機器が存在するのであれば、それらの機器のIPアドレスを手動で修正してください。それに伴ってアプリケーションの設定が必要な場合も、新しいIPアドレスに対応するように設定を修正してください。

確認

この設定方法の場合、カルテメーカーを起動すると、そのまま従来通りに資格確認が可能なはずです。頭書からの資格確認、マイナンバーカードでの資格確認等、一通りの機能が正常に動作することを確認してください。


 

以上で、院内LAN側に固定IPが無い場合の設定方法を解説してきました。前回に比べるととてもシンプルに変更できます。固定IPがある場合で、上記の方法で修正してもいいのですが、その場合は、固定IPの機器の設定をすべて手動で変更し、その機器で動作するアプリケーションの設定も変更しないといけません。機器が少ないのであれば、どちらの方法が手間がないかと考えて方法を選択するといいでしょう。

 


歯科電子カルテシステム・カルテメーカー は利用料月額16,500円(税込)
MacとWinの両方で利用可能な電子カルテです。介護保険にも対応してます。

カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。

 

| | コメント (0)

より以前の記事一覧