オンライン資格確認 診療・薬剤情報の取得方法
カルテメーカー上で、オンライン資格確認システムから診療・薬剤情報、特定健診情報を取得する方法を解説します。
オンライン資格確認での医療情報の取り扱いと権限管理
オンライン資格確認システムでは、患者さんがマイナンバーカードで受診し、情報提供に同意した場合に「診療(手術)・薬剤情報」「特定健診情報」を取得することができます。ただし、この医療情報を取得し閲覧するには「医師、歯科医師、薬剤師」の資格が必要です。そのため、オンライン資格確認システムや電子カルテシステムにログインする際に「医師、歯科医師、薬剤師」の資格持つユーザーに割り当てたアカウントでログインする必要があります。
このように一定の資格がないと情報にアクセスできないように管理することを「権限管理」といいます。高度な個人情報である医療情報にアクセスできるのは医療情報のガイドラインでは「医師、歯科医師、薬剤師」に原則限ることになってますので、「権限管理」機能を使って情報へのアクセスをコントロールします。
カルテメーカーでの取り扱いも同じです。すでにカルテメーカーの電子保存を使っている場合は、カルテメーカーの起動、サーバーへの接続時に自分のアカウントとパスワードでログインしないと起動できないようになってますので、その場合は「歯科医師」の資格を持つアカウントでログインしていただければ「診療・薬剤情報」へのアクセスが可能になってます。
まだ、そのような使い方をしていない場合は、歯科医師のユーザーアカウントを追加し、そのアカウントで医療情報の取得と閲覧をするようになります。
また、このような医療情報を管理する場合、不正なアクセスを防止する意味で、これらの医療情報に何時、誰がアクセスしたかのログを残すことが必要とされています。カルテメーカーも同様のログを記録しています。
ユーザーアカウントの追加
次の手順で歯科医師のユーザーアカウントを追加します。電子保存をすでに使っていて歯科医師のアカウントがある場合は不要です。
「ファイル」メニュー → 「総合情報」
リストから「保守」
「マスター」メニュー →「ユーザー」
で、この画面(ユーザーマスタ画面)が表示されます。
「更新」メニュー → 「新規」
で、このダイアログが表示されます。
ID番号をここでいれます。重複しない番号を入力してください。
「OK」ボタンを押すと、このユーザー情報の修正画面になります。
「名前」は院長とかではなく必ず個人名をいれてください。
医療情報に誰が何時アクセスしたかのログが残ります。後日監査等でログの提出の可能性がありますので必ず医師の本名で登録してください。
「職域」は「歯科医師」
「状態」は「勤務」にします。
「役職」は適当に。
「レベル」はそのままの「0」にしてください。
入力を確認したら、右上の「OK」ボタンで保存します。
リストにユーザーが追加されました。
次にこのユーザーのパスワードを変更します。
追加したユーザーをダブルクリックしてください、先ほどの修正画面になります。
「旧パスワード」は初期パスワードの「1234」です。
「新パスワード」に新しいパスワードを入れます。特に制限は設けていませんが13文字以上が推奨です。
「パスワード再入力」は確認用です。同じパスワードをいれてください。
パスワードはハッシュで管理してますので、忘れると復元は不可能です。適切に管理してください。
入力を確認したら、右上の「OK」ボタンで保存します。
以上で登録は終了です。複数の歯科医師が勤務している場合、歯科医師ごとにユーザーアカウントが必要ですので、上記の操作を繰り返して追加してください。
オンライン資格確認システムの設定変更
オンライン資格確認システムの初期状態では取得できるのは「薬剤」情報と「特定検診情報」だけになっています。「診療情報」そして2023年5月から始まった「手術情報」を取得するにはオンライン資格確認システムの設定を変更する必要があります。
オンライン資格確認PCでオンライン資格確認システムに「管理者」のアカウントでログインします。
「環境設定情報更新」をクリックします。
「手術情報」
「薬剤情報」
「診療情報」
「特定検診情報」
を「利用する」に設定
「更新」ボタンを押して保存です。
ログアウトして設定作業は終わりです。
診療・薬剤情報、特定健診情報の取得方法
カルテメーカーで医療情報を取得するにはカルテに「添付書類」の「オン資格 診療・薬剤情報」と「オン資格 特定検診情報」を入力し、その添付書類に情報を読み込みます。現在はpdfファイルのみを取得していますので、通常の紙の書類のような形式で医療情報が表示されるようになっています。
カルテに「オン資格 診療・薬剤情報」と「オン資格 特定検診情報」を入力します。
セット入力で「添付書類」を選ぶとリストにでてきますので、この2つを選択して入力します。
カルテに入力できたら、取得する情報の添付書類をダブルクリックして開きます。
電子保存をしていない場合は、この表示になり操作ができません。先ほど登録した歯科医師のアカウントでログインします。
「ログイン」ボタンを押します。
ログイン画面になります。ユーザーを選択して、パスワードをいれてください。
ログイン状態は、カルテメーカーの終了まで維持します。
編集画面になりますので、「医療情報取得」ボタンを押してください。資格確認の時と同じような感じで情報の取得が開始されます。数秒で取得が完了します。
このようなpdf書類がダウンロードされてきます。
右上の「OK」ボタンを押して保存してください。
保存後はカルテのこの項目をダブルクリックすると表示されます。また、情報パネルの「添付書類」からも参照できます。
「〜が存在しません」のエラーが表示される場合は文字通り医療情報が存在しないので取得できません。「閲覧同意情報が存在しません。」の場合は、患者さんが顔認証端末で情報提供に同意していないか、同意から24時間が経過しているので取得できません。
それ以外のエラーの場合は、ネットワークや機器に問題がありますのでシステムの点検等をするようにしてください。
以上、オンライン資格確認システムからの医療情報の取得方法でした。
歯科電子カルテシステム・カルテメーカー は利用料月額16,500円(税込)
MacとWinの両方で利用可能な電子カルテです。介護保険にも対応してます。
カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。
| 固定リンク
「カルテメーカー」カテゴリの記事
- マイナ保険証による公費情報の取得について(PMHへの対応)(2024.11.28)
- 医療DX加算改定に伴う設定について(2024.10.01)
- 長期収載品の選定療養導入に伴なう処方入力の変更について(2024.09.29)
- 訪問診療でのオンライン資格確認方法(居宅同意取得型)(2024.06.11)
- カルテメーカーのペーパーレス運用について(2024.04.29)
「入力方法」カテゴリの記事
- 医療DX加算改定に伴う設定について(2024.10.01)
- 長期収載品の選定療養導入に伴なう処方入力の変更について(2024.09.29)
- 「単一建物診療患者」管理機能の解説(2023.07.25)
- オンライン資格確認 診療・薬剤情報の取得方法(2023.05.27)
- 70歳以上のレセプトの特記事項の記載(2018.08.31)
「操作方法」カテゴリの記事
- マイナ保険証による公費情報の取得について(PMHへの対応)(2024.11.28)
- 医療DX加算改定に伴う設定について(2024.10.01)
- 長期収載品の選定療養導入に伴なう処方入力の変更について(2024.09.29)
- 訪問診療でのオンライン資格確認方法(居宅同意取得型)(2024.06.11)
- カルテメーカーのペーパーレス運用について(2024.04.29)
「オンライン資格確認」カテゴリの記事
- マイナ保険証による公費情報の取得について(PMHへの対応)(2024.11.28)
- 訪問診療でのオンライン資格確認方法(居宅同意取得型)(2024.06.11)
- オンライン資格確認システムの環境設定情報更新(2024.03.02)
- 新しいオンライン請求方法(操作編)(2023.09.09)
- 新しいオンライン請求方法(設定編)(2023.09.09)
コメント