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2022年7月23日 (土)

ロジテック製オン資格機能プレインストールPCのセットアップ方法(その2)

前回の続きです。カルテメーカーとの連携方法を解説していきます。

 


 

10、連携アプリケーションのための設定

資格情報の登録

ロジテック説明書(p31〜33): 4.1 資格情報マネージャーの設定

連携アプリケーション自体はインストール済みですが、連携アプリケーションがオンライン資格確認システムに接続するために必要な2つの資格情報を登録する必要があります。一つは接続する時のアカウント(連携アカウント)のユーザIDパスワード、もう一つは「医療機関コード」です。ロジテックの説明書通りの操作で登録してください。

連携アカウントのユーザーIDは「R0」ではじまるユーザーIDです。

医療機関コードは、最初に県番号2桁+歯科を示す「3」+いつもの医療機関コード7桁です。

連載では次の部分ですので、参考にしてみてください。

なお、ロジテックの説明書のp33で「⑦汎用資格情報を変更した場合、連携アプリケーションを再起動する必要がある。以下のバッチを管理者権限で実行し、再起動すること。」とありますが、資格情報を設定後このバッチを実行するよりもPCを再起動した方が確実に資格情報が反映され連携アプリケーションが正常に動作をはじめるので、必ずPCを再起動してください。

 

IPv4接続の復活

一時的に無効化していたIPv4を復活させて、カルテメーカーと通信できるようにします。ただし、ロジテックの初期設定と違って固定IPで設定します。通信が安定しない理由はIPv4のDNSサーバーが応答してしまうのが原因なのでDNSサーバーを無効化したいのですが、windowsの場合、DHCPサーバーを使った自動設定ではDNSサーバーを無効化できません。そのため固定IPを設定しDNSサーバーを無効化します。

前の記事にも書きましたがロジテックのPCには2系統のイーサネットがありますので、前の記事で無効化した方のイーサネット(ネットワーク)のアイコンを選んで操作するようにしてください。(ネットワークに接続状態になってるほうです。)

この記事に従って操作します。ロジテックの初期設定と違い手動で固定IPを設定しますので、間違わないように慎重に設定してください。

なお、ステップ7で「メモしたIPアドレス」というのは、前の記事の「3、IPアドレスの確認とIPv4の無効化」でメモしたIPアドレスと読み替えてください。

 

共有フォルダのネットワークパス名の確認

カルテメーカー側からロジテックPCの通信用の共有フォルダ(face、req、res)にアクセスするためのネットワークパス名を確認します。

ネットワークパス名は
¥¥コンピュータの名前¥face
という形式ですが、ロジテックPCの場合、コンピュータ名が個々の個体で違っていますので確認が必要です。次のように操作してください。

エクスプローラーで「C:¥OQS」を開く。face、req、resの3つのフォルダがあることを確認。

121

face」フォルダを右クリックして「プロパティ」を選択

122_20220722112001

共有」タブを押すと、ネットワークパスが表示されるので、メモをとる

124_20220722112501

req」「res」フォルダに関しても同じことをするのですが、コンピュータ名は同じなので面倒なら調べる必要はないです。それぞれは
¥¥コンピュータの名前¥req
¥¥コンピュータの名前¥res
となるはずですので。

 


 

11、カルテメーカーの設定

ネットワークの配線の確認

HGWが設置してあるのならカルテメーカーがインストールしてあるコンピュータはなんらかの形でそのHGWに接続されていてインターネットにつなげることができる状態になっていると思います。そのような状態であれば問題ありません。

物理的につながっていない場合は、カルテメーカーの端末もHGWの直下につなげてください。

 

カルテメーカー側の連携に使うコンピュータを決める

カルテメーカーを複数の端末で使ってる場合、どの端末で連携するか決定します。連携機能自体はどの端末でも同じようにできるのですが、ロジテックのPCと通信して連携機能を処理するのは1台だけです。サーバーでもクライアントでもかまいません。Windows、MacのどちらでもOKです。お勧めは受付に設置してある端末です。物理的に近い位置の方が設定やメンテが簡単ですので。

この端末をこれからは「実行マシン」と呼びます。

 

*これ以降の設定作業は、ほぼ連載に沿った方法で行います。ロジテックのPCはすでに設定済みですので、連載の中でロジテックのPC(オンライン資格確認用端末PC)に行う作業はすべて飛ばして、それ以外の設定作業を進めます。

 

ファイル共有をする

カルテメーカー側の実行マシンで、先ほどネットワークパス名を確認した連携用の共有フォルダ(face、req、res)を共有します。

共有方法は以下の連載をみて行ってください。

なお、「小目標46、47:電子カルテ側の設定をする」でIPアドレスによる指定方法も説明してますが、この記事で確認したネットワークパス名で指定したほうが後々なにかと便利ですので特に支障がない限りネットワークパス名で設定してください。

また、接続時にアカウントとパスワードを要求されると書いてありますが、ロジテックのPCの場合、環境によっては要求されずに繋がってしまう時もありますが、問題ありませんのでそのまま続けてください。

 

カルテメーカーの設定

カルテメーカーの設定を「オンライン資格確認システムの導入方法(その14)」に従って行ってください。

ここまでの設定で、オンライン資格確認システムが正常に運用できるようになります。

 

ネットワークの修正

ここまででオンライン資格確認システムは正常に動作していると思いますが、ネットワークの構成にセキュリティ的に脆弱なところが残ってます。そこで、オンライン資格確認のセキュリティガイドラインに従ってネットワークの構成を修正していきます。次の連載に従って修正をしてください。

 


以上で、ロジテックのプレインストールPCでの、オンライン資格確認システムの設定は全て終わりです。まっさらなPCをセットアップするのと比べると圧倒的に手間を省けますが、それでもそこそこ細かい設定作業が残ってます。各ステップを確実にこなして注意深く設定作業を進めてください。

 


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カルテメーカーの詳細はカルテメーカー・ホームページまで。
カルテメーカーを実際に動かしてみたいときは評価版をダウンロードできます。

 

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